こちら葛飾区亀有公園前派出所 最終話

なんというか、学芸会ドラマの量産型(両さんとかけたわけではないのであしからず)だった。コスプレと特殊効果を使うのが最近のドラマの主流なのかもしれないけど、何だか安っぽい。話自体は泣ける・・・というか、シチュエーションとしては感動モノだし、最終話の今回も、20年前の友人と再会して・・・という、話それ自体はいい。ただ、「こち亀」の看板を掲げると、一気に安っぽくなってしまったような気がする。
そもそもからして、香取慎吾には失礼ながら「何で香取慎吾なんだろう」という批判は多かったはずだし、私も同じくそう思った。今回見て一つだけ思ったのは、「香取慎吾じゃ若すぎるんじゃないか」と。毎週ジャンプで「こち亀」の「両さん」を見ている私が今回香取君と比べてみれば、香取君は若すぎる。両さんのいいところって、冴えない中年っぽくて、でも兄貴肌で・・・というところに多少はあるんじゃないか。もちろん無邪気さ、子どもっぽさというのはあるんだろうけれども、それも「中年」だから引き立つ要素だったのではないかと。「こち亀」で定期的にやる昔話のエピソードが印象的なのも、両さんがある程度年を食っているからなんじゃないかと、今回のドラマで改めて思ったのはその辺り。
ただ、最後の両国国技館ライブ、あれはてっきりドラマが終わった後に「香取慎吾」がやっているモノだと(毎回の生放送OPのように)思ってしまったけれど、最終的には作中に登場して伏線だけ張ってたキムタクが表に出てきて、「ああまだドラマなんだ」と思わされる、そういう演出は見事だった。毎週の生放送OPで「両さん」と「香取慎吾」を混同しかねないようなことをしていたけれど、最後の最後でそれが生きてきた。ただし、「両さん」と「香取慎吾」が混同されるようでは、日本のドラマとしてはある意味まずいんじゃないか。日本のドラマは役名より役者名の方が話題になりやすいし。漫画をドラマ化する弊害がここにまた一つ出てきたという意味では、無意味な作品だとは思わないけれど、背負った看板が大きすぎたのでは。
最後にもう一つ。全8話なのは最初に決めていたのか、それとも打ち切りだったのか。打ち切りだとすれば後番組や撮影の関係で1〜2話には決まっていたと思うけど、それだったらあまりに悲惨だったのでは。
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