今週のジャンプ(49号)

デザイン変更、試行錯誤中。

アイシールド21

ムサシの60ヤードマグナム、ついにゴールポストを貫く。とにかく全員で大和に食らいついてブロックを止めるという、地味ながらもこれぞアメフトという決着。とにかく全国制覇おめでとう・・・と思ったら、「来月からタッグ」発言で、世界大会編を臭わせるような展開。そういえばNASAエイリアンズとかの存在もすっかり忘れられているし、今後は名実ともに「本物のアイシールド21」になったセナが、更なる高みに上る展開になるんでしょうか。

バクマン

いよいよ明らかになった、ジャンプの漫画家契約システム。野球選手のように・・・とは言いますが、実際にはこれ、少しでも才能があると思われる人間を他誌に取られないように囲い込み、一軍(ジャンプ連載)、ファーム戦(本誌読みきり、赤マル)出場をかけて競争させた挙げ句、いらなくなったら契約をブチ切って物理的に殺すという、結構残酷なシステムなんじゃないでしょうか。もちろん、再び持込みから始める(トライアウト)という方法もあるにはあるみたいですが。とにかく、おそらく戦力外通告を出されたであろうギャグマンガ家の存在を考えると非常にタイムリーではありますね。しっかし、本当にこんな内情=ジャンプのスターシステムの弊害をバラしちゃっていいんでしょうか。むしろ内情をバラさなければいけないほど、ジャンプは窮地に陥っているんじゃないかと邪推もしてしまいますが。
新妻エイジが「しゃきーん」とか口走ってるのを、編集長が「マンガへの愛情」と肯定的に捉えているところは何とも。この編集長、やり方は残酷だけど人は良さそうに見える。ジャンプ向きな勢いで勝負する新妻エイジと、あくまでもジャンプっぽくない方向で勝負するシュージンとサイコー。しかし本当にジャンプっぽくないマンガで勝負する気ですね。デスノートよりもっとキツい方向で攻めてる・・・メタ的に考えると、ジャンプ自体が「邪道」作品を求めているんではないかという気もしますが。デスノで味をしめたな、という。ワンピースやナルトの劣化コピー(失礼)の量産ではなく、新しい方向を求めているんだと思いますが、次はデスノート劣化コピーが量産された挙げ句、どんどん子どもに見放されていくような気もするんですが。子ども向きの作品と大人向きの作品を同居させて、幅広い読者層を獲得しようという狙いがあるんでしょうか。

ネウロ

笹塚衛士、復讐を遂げることなく死す。記憶を読み取る能力を身につけたXi、そして石垣の顔に騙されてそれに気付けなかったというところに笹塚さんの魅力があるんでしょうが。最後の最後に思い出すのが、家族の風景、アングラでの訓練だけではなく、石垣や等々力さん、そしてネウロと弥子だなんてところにも、この人の生き様の魅力がありますな。笹塚の思考を読みきれなかったせいで目の前で死を目撃してしまった弥子というどう考えても救いのない展開ですが、「しっかりした未来を用意してます」という作者のコメントを信じましょう。というか信じさせてください。

PSYREN

グラナはW.I.S.Eのリーダーじゃなくて、元老院から全権を任された=実行部隊の隊長に過ぎないわけか。これで世界を滅ぼした連中とイメージが違うというところに合点がいきました。もちろん彼らが何者かはわかりませんが、異様なまでにキャラが濃いので今後も期待。
アゲハと雨宮のプールシーンは、久々にサイレン世界から帰って来たなぁ、という実感をもたらすには格好。白水着の雨宮、「えい♪」とか言いながら水中に引きずり込む雨宮、水中でテレパス告白じみたことをする雨宮。今回は雨宮がいつにも増して素晴らしい。あと影虎の存在忘れてた読者は多いと思いますが、どうでしょ。今後はサイレン世界だけではなく、現実世界でもPSIを使った戦いを行っていくようですが、「恐怖」のないアゲハや朧がそこでどう立ち回るのか。「退屈に生きることが現実なのか」というサイレン世界でのアゲハの自問自答に対して、これから何らかの形で答えを提示してくれるとは思いますが。