ありふれた奇跡 第十回

藤本、二人のために奔走。田崎祖父には仕事・金目当てと誤解されて追い出され、中城父には何も勘違いされてないのに自分から断って結局1万円を手渡されてしまうこの滑稽さ。そんな藤本が二人からも見えないところでガムシャラに働き成功して戻ってくる・・・というのは、藤本的にはいいんだけど、見えないところで勝手に解決されてしまったようで、何だか悔しい。もちろん、藤本がこうしていられるのは二人のおかげだし、のぼせているとは言えちゃんとお礼を言うことが出来たんだから、藤本を巡るドラマはこれで終わりか。藤本さんは結局二人を出会わせ結びつけるきっかけになったし、こうして二人のために頑張ってくれたんだから、幸せになってくれたのだけは良かったと思う。
茶店で二人が久しぶりに再会するシーンは、以前追い出されたのと繋がるであろう男性や、やめたはずなのに女装した中城父=シルヴァーナが来店して、この辺りで話を進めていくのだろうと思いきや何も触れられなかったので軽く拍子抜け。「見たことないモノが見れた」と喜ぶ加奈がそれを父親だと気付くのはあまり良くないか。しかしこういう重要そうなドラマを作れるシーン、平気で捨ててくるなぁ。
結婚もなし、周りのこともなし、今後のこともなし、ただ今のことだけを考えて自分の想いを自覚した加奈が、翔太をホテルに誘って終了・・・と見せかけて、最後にひと波乱。子どもがいらない宣言をした後に子どもを預かるだけかと思いきや、何と母親が捨て子を押し付け。今の加奈が子どもに触れるとまずいと思って翔太は止めたんだろうけど、それ以上に大きな意味合いを持ってしまうことになったなぁ。次回は子どもの世話に始まり、ホテルあり、家族会議ありとかなり忙しくなりそうなんだけど、最終回ということで上手く片付けられるかどうか。両家勢揃いする以上、どうにか文字通りの大団円を期待したい。