機動戦士ガンダム00セカンドシーズン 第21話「革新の扉」

「もはや愛を越え、憎しみさえも超越し、宿命となった!」
刹那と沙慈、CBに向けられた暗号通信を元にラグランジュ5へ。いよいよ決戦の気運高まる中、まずはダブルオー以外の機体のパワーアップが楽しみ。というか、そうでなければ流石に他のガンダムがどうしようもない。王留美と紅龍の背景も示されたものの、紅龍はほぼ一瞬で死亡と、容赦ない人員整理ぶりだった。この二人に裂く時間はないか・・・。ロックオンはアニューの死を引きずりながら、自分のためにイノベイターを叩き潰す決意。カタロンにもCBにも所属していたロックオンがここで立場をハッキリさせるのは大きいけど、やはり兄と同じく、刹那に対してトリガーは引けないか。復讐の念を断ち切って戦うロックオン兄弟には、やっぱり相通じるモノがあるなぁ。
王留美も始末したネーナは、ハロ・・・もといリボンズから「裁き」が下る。ネーナが仇を討つべきサーシェスが出てくると見せかけて、ネーナを仇とするルイスをここに持ってきたのは上手い。レグナントもMS形態に一応はなるみたいだけど、バトルとしては圧倒的過ぎて見所が逆になくなってしまった・・・。もっとも、ここでレグナントの強さを見せておかないと、後でダブルオーと渡り合う時にあまりよくないか。哀しい復讐を遂げてしまったルイスに待つ運命は何か。レグナントはやっぱりサイコガンダム的な位置付けになりそうなので、革新を遂げた人間の悲劇が起きそうな気がする。
そして満を持してグラハム・エーカー見参。「考えがある」というのは、ミスター・ブシドーとしての仮面を脱いで、グラハム・エーカーとして4年前の戦いの続きをしようということか。それでもブシドーを捨てず、マスクをかぶり直し、相変わらずサムライっぽいことを言いまくるのは変わらず、4年の間に何があったんだろう。ブシドーは単なる演技じゃなかったということか、それとも染み付いてしまったのか。というか刹那、アレだけブシドーと渡り合っても、顔を見なけりゃグラハムとは気付かなかったのか・・・。我々(というか私)ファンは知っててあえて「ブシドーはグラハムじゃない」と言い続けてたけど、もうここで限界。断言します、ブシドーの正体はグラハムでした・・・。
ダブルオーライザー、白マスラオの両機がトランザムで激突しながら舞い上がるシーンは、ガンダムとは思えないバトルだったけど、ドラマの導入としてはアリか。久々の精神世界で再会したグラハムと刹那を待っていたのは、互いの裸体・・・ではなく、革新した刹那の瞳に映るイノベイターの証。リヴァイヴの「人類最初のイノベイター」発言からすると、刹那のイノベイター化は避けられないか。イオリアの目的が人類の進化=イノベイターへの革新だとすると、リボンズが今行っているのはやや越権的な暴走になってしまうなぁ。リボンズは自分の意志で優れた存在=イノベイターの矜持を護ろうとしているだけか。人間からイノベイターに刹那が革新するとすれば、それを受け入れられない上位種としてリボンズが立ちはだかることになるから、ラスボスに十分なり得る。今のところは、進化した目を見せてグラハムに対してどんな影響があるのかといったところだけれども。
野望を持ちながら消えた王留美やネーナ、リボンズさえ出し抜いて自らの計画を進めるリジェネ、復讐を果たし終えたルイス、素顔を晒したグラハム、そして未だ動かぬリボンズや、姿を見せないサーシェスら、様々な思惑を巻き込んで、次週はいよいよアロウズとの最終決戦。残り少なくなったイノベイターであるリヴァイヴやヒリング、ルイスにアンドレイといった主要メンバーがアロウズにいる以上、イヤでもこの決戦に期待せざるを得ない。さて、アレルヤ・ソーマ組とアンドレイ、沙慈とルイスのドラマの結末もどうなることやら。