みなみけ〜おかわり第12話「もう一口が辛いのです」

フユキ、多くの視聴者に受け入れられぬままついに退場。運動会が晴れるようにてるてる坊主を作ったり(おまけに後で千秋も同じことをしてましたね)、借り物競走で「お父さん」のカードを観たとき、本当に辛かったろうに藤岡を選んだり*1、三姉妹と一緒に弁当を食べたりしたところも良かったんですが、まさか当日午後、「父兄参加」の行事のタイミングで父親と一緒に帰ってしまうことになるとは・・・。本当にこの作品、構成が上手すぎる。父親と寂しそうな表情を見せながら立ち去るフユキと、春香(「ねえさま」ではありますが、南家では母親役ですね)と一緒に嬉しそうな表情で走る千秋との対比が何とも。翌日春香が「午前中で授業終わり」、夏奈が「午前中で帰りたい」と言って畳み掛けるところも、フユキ擁護派(何人いるのやら)にとっては辛かったところでしょう。
しかし、そのフユキの退場すら、春香が退場するかもしれないという布石でありまして。けれども皆さん逆に考えて下さい。もしもスタッフが「おかわり」で描きたかったのが、「みなみけ」という作品世界から出て行く人であったならば、その役目はフユキが既に果たしてしまったではありませんか。フユキが出て行ってくれたおかげで、春香は出ていかなくて済むのかもしれません。
・・・まぁ、さらに逆に考えれば、春香はフユキに最も情を入れ込んでいた人でありますし、フユキの後を追うように(深い意味を求めてはいけません)作品世界を出て行くことも考えられますね。最終話の表題でもある「みんな揃って」を期待したいところではあります。そうでないとフユキが報われない・・・。フユキは春香の代わりに町から出て行ったのだと、そしてそこにフユキの存在意義があったのだと、そう主張させていただきたいのです。・・・となると、わざわざ「出て行く」ために町(しかもわざわざ隣の部屋)に入らされてしまったフユキがまた不憫ではありますが。

*1:コメントでご指摘を受けました。「フユキは「お姉さん」で夏奈を選んで、「お父さん」で藤岡を選んだのは千秋の方」とのことですので誤りです。お詫びして訂正いたします。