機動戦士ガンダム00第24話「終わりなき詩」―命の終わり―

クリスティナ「お願い・・・世界を・・・変えて――」

00の第1シーズン(らしいですが)もついに終盤を迎え、人員整理が始まったようです・・・。沙慈とルイスの時と同じ挿入歌(ここは注目すべき箇所でしょうね)が流れてCBのブリッジクルーがコミュニケーションを交わしたかと思うと、生存組と死亡組(リヒティ、クリスティナ)に分かれてしまうという悲惨な回。ティエリアコーラサワーと刺し違えたように見えてしまうし、アレルヤ・ハレルヤもこの調子では危ないかと。ただ、ロックオン、リヒティ、クリスティナ、コーラサワー以外は今のところ「死んだ」と断言できる状態ではないので(ロックオンが第2シーズンに登場するという噂もあり)、ティエリアアレルヤ、サーシェスは生死不明といったところでしょうか。特にサーシェスは刹那との決着をつけるべきキャラクターですので、再登場願いたいところですね。
とりあえずラスボスのアレハンドロは間違いなく死ぬでしょうし、そうなると第2期で登場確定してそうなレギュラーメンバーはスメラギさん、刹那(死んで主人公交代も十分考えられますが)、フェルト、マネキン大佐、沙慈、ルイスといった面々でしょうか。ここまで人員整理したガンダム作品はそうそうないでしょうし、そもそも第1シーズンと第2シーズンがある(予定)ガンダムも今まで無かったはずです。SEEDとDESTINYは別作品としておきます。

私設武装組織「ソレスタルビーイング」の面々は、作中の構成員の発言にもありましたが、休息時には「連帯感ゼロ」であり、戦闘時においてさえも個人プレーに走る指揮官や兵隊たちは、しかし、「家族」を持たぬものたちであり、どれだけ「連帯感がゼロ」であっても、「学校」であり、「会社」でもある「ソレスタルビーイング」以外に「故郷」をもたぬ人々であるように見えます。ですから、彼/女らは、何だかんだと反目し合いながらも、強い絆で結ばれた運命共同体であり、その意味では、10代の悩み多き子供たちを多く抱えた「家族的なもの」であらざるを得ません。
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今回示されたのは、そういった家族的なコミュニケーションと、家庭(コミュニケーションの場)としてのプトレマイオスの崩壊でした。フェルトに関しては以前から家族について語られていたように思いますが(確かロックオンと話すシーンがあったはず)、組織としての「ソレスタルビーイング」がアレハンドロによって崩壊してしまった故に「守秘義務」を捨て、彼らは「家族」としてのコミュニケーションを交わします。そこで明らかになったのは、彼らが「故郷をもたぬ人々」であるということでしたね。CBのメンバーには帰る場所(故郷)がありません。クリスティナには「育ての親」はいるようですが、実の肉親はいないようですし。彼らにとってはプトレマイオスが家であり、CBが家族であったわけです。
彼らは「ソレスタルビーイング」の崩壊により、初めて家族的なコミュニケーションを交わすことが出来たはずです。ティエリアが「マイスターの総意」と言ったのもそれです。しかし家族的な共同体としてのソレスタルビーイングの崩壊は、すなわち家族の崩壊を意味していました。彼らは家族になると同時に、また家族として壊れていったのです。

さて、いよいよ次回は最終回です。誰が生き残り、誰が死ぬのか。刹那は主人公として「自分の意志」で戦って勝つことが出来るのか。そしていかにして第2シーズンに繋げるのか。多くの問題や伏線を抱えながら、物語はいよいよ一旦終幕に向かいます。